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車の動く原理を知ろう・・・発電、伝達系統編

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人間でもそうですが、日頃から人一倍健康に留意しても大きな病に襲われてしまう事が誰にでも有り得ます。しかし日頃のまめな健康診断等で深刻な症状になる前に治療できたり、早期発見で最悪の事態に陥るのを防ぐことができます。車に関しても同様にその仕組みをよく知っておくことで重大な故障の前兆を察知でき、迅速に対処することが可能になります。そこでできうる限り分かりやすく、車の原理について説明してみたいと思います。

【とにもかくにもエンジンがかからないことには始まりません】

読者の皆さんの中にはバッテリー上がりによるトラブルを経験された方も多いのではないでしょうか。バッテリーを新品に買い替えたり、ブースターケーブルを繋いで急場を凌ぎ、そのまま何事もなかったように過ごしてしまっていませんでしょうか?そもそも女性の方などはバッテリーが単なる「蓄電池」ではなく、単体で電気を発生させていると勘違いしている方すらおられます。実はそこに大きな車の異常が潜んでいる可能性があります。それは、エンジン動力を利用したオルタネーター等の発電機器の故障です。「オルタネーター」とはなにか?ものすごく簡単に言うと、銅線グルグル巻きのコイルにエンジンの回転をベルトを通して伝えて回し、電池でモーターを動かす反対の現象、所謂フレミングの法則を利用して発電させる装置です。これが故障もしくは不具合を起こしていると、バッテリーにうまく充電がなされず一時してバッテリーの貯蔵電力が不足した時点で又エンジンがかからないと言う事態に陥ります。この場合オルタネーター自体を交換するしかないのですが、これがなかなかの値段が掛かります(部品代だけで新品だと約50,000円程、更に工賃)。故障を防ぐために誰にでもできる一番の対処法は「古いバッテリーをあまり長く使いすぎない」事です。充電性能の落ちたバッテリーの使用はオルタネーターの負担を増大させ、一般的に寿命と言われている10万キロを前に焼き付きを起こしてしまうケースが多いからです。症状としてはエンジンの始動時にボンネット前部からいつもと違う異音がしたり、ヘッドライトの明かりが暗かったりしたら要注意です。また、ガソリンスタンドなどには車の発電量を測定するテスターがおかれていて、スタッフにお願いすれば、無料で診断してくれることが多いので一度利用してみてください。

【車の血管異常にも注意しましょう】

車にとっての電気は人間の血液に相当するほど重要なものです。最新の技術によって開発され、現在市場を席巻しつつある電気自動車やハイブリット車もその例には漏れず、各所に電力供給するために実に多くの配線が張り巡らされています。ストップランプが切れたので、交換したのに点かない時や、すぐ又切れたりしたときはこの配線異常を疑わねばなりません。単純なソケットの劣化による接触不良などであれば、近所の車屋さんに持ち込めばすぐに対処してくれて修理代もそれほど高いものではありません。ですがすぐに故障箇所を特定できない場合はどの業者、例え販売元のディーラーであってもDENSO]等の電気装備専門業者に外注するのがほとんどで、当然費用もかさんできます。しかし普段目に見えない電気回路の故障は素人に予見するのは正直不可能に近いと思われます。取れる唯一の対処法をあげるとしたら「水」が電気系統に直接触れることが無いようにする事ぐらいでしょう。又、中古車を購入する際「冠水車」でないか業者にしっかり確かめておく必要もあります。少ないとはいえ主に淡水に水没した歴のある車体を安く仕入れろくな修復も行わず、黙って目玉お買い得車両として売りに出す業者も存在します。もし、両者合意の上「訳あり商品」として安く購入するときには、前述した発電系統にまで及ぶリスクを自覚しておくことが必要です。

【まとめ】

我々のような業界に属していた人間にとっても、車の調子が悪いと電話などで相談にされた際、エンジンすらかからないと何が本当の原因なのか、対処法は何かすら掴めない事があります。それほど車にとって電気は重要なので、日頃ちょっとした変化を感じたときはエンジンが掛からなくなって身動きがとれなくなる前に最寄りの業者さんなどに見てもらった方が安心でしょう。

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