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快適装備の重要性・・・エアコン編

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夏の暑さや冬に寒さをしのぐ為、自宅や職場でもエアコンは欠かせませんが、密閉空間になりうる車内ではその重要性はより高くなります。その為エアコンの機構に不具合がある車は査定でもかなりマイナス評価されてしまいます。そこで今回は車のエアコンがどのようなメカニズムで機能しているのかを主に冷却効果の面を説明して、故障が発生する原因を知っておくことで快適なカーライフを過ごす手助けになれればと考えています。

【ダッシュボードに至っては最高52度!】

JAFが行ったテストでは、外気温が30度の真夏日にサンシェード等のグッズを使用せず停車した車内の温度は、約42度にまで上昇するそうです。これは熱中症の危険性も充分に考えられる数値で、何らかの手段をこうじないといけません。当然走行時であれば窓を開け放ち外気を取り入れ暑さを和らげることも可能ですが、停車時ではそれも効果が薄く、必然的にエンジンをかけたままエアコンを使用することが多くなります。この大変便利なエアコンの冷却効果は、液体が蒸発するときに熱を奪っていく性質を有効に活用していることで実現しています。皆さんに1番分かりやすい現象としては、消毒用アルコールを腕に塗られたときのヒヤッとする感覚がそれです。カーエアコンではこの冷却現象を継続利用するため、ガス触媒を熱伝導率の高いアルミでできた密閉回路を循環させ、液化、蒸発を繰り返し発生させています。そして冷えたアルミ菅にブロアーからの風を当てて車内に取り込む事で温度を下げる効果を得ているわけです。以前は冷却効果の高さから、触媒としてフロンガスが広く用いられていましたが、オゾン層の破壊に繋がるため先進国では製造を中止していて現在はノンフロンガスが使われるようになりました。ここで「どうやって液化と気化を繰り返せるのか?」というもっともな疑問を持たれる方がほとんどでしょう。これは気体の持つ「圧縮すると温度が上がり、膨張すると温度が下がる」特徴を利用しているのです。簡単に触れると、まずコンプレッサで気体であるガスに高圧をかけて液体にします。それをエバボレーターというアルミ管が蛇腹状に組まれた装置に送り急速に減圧することで気化させ、これを回路内で繰り返しているわけです。

【真夏にエアコンが効かなくなったら大変です】

さて簡単に構造を説明して参りましたが、家庭用のエアコンと異なり年中振動にさらされるカーエアコンは当然トラブルが付き物です。エアコンの効きが悪くなってまず最初に考えうるのはガス触媒の不足です。先程も触れましたが、本来密閉状態を保つべきガスの循環回路ですが、電気を使う密閉型の家庭用エアコンのコンプレッサと違い、エンジンで駆動する車のコンプレッサには回転軸と本体の間に隙間をもうけなくてはならず、また走行時の衝撃に比較的貧弱な素材であるアルミ製の菅に衝撃を吸収するために継ぎ手をもうけていて、それらから年々少しずつ漏れ出してしまうのが宿命だからです。(因みに電気コンプレッサを使えるハイブリット車は密閉式)対処法は不足分を補充することですが、ガスの量は車種ごとに決まっていて多すぎても満足な効果が得られないばかりか、更なる不具合を起こす要因になるのでしっかりとした設備と知識の整った業者に依頼してください。また、液化したガスをエバボレーターに噴射するノズルのつまりも原因の1つに挙げられます。この場合は症状としては、バッチリ今まで効いていたのに急に全然効かなくなったり、また涼しくなってきたり繰り返す事が多いようです。この不具合の原因の1つは皮肉にも環境保護の観点から使用しているノンフロンガス(R134)が水分を非常に含みやすい性質を持っていることです。防御策としては、近年色々な業者も取り入れている全自動の機械を使っての「ガスクリーニング」を利用する手があります。これは車内のガスを一旦吸出し、水分やゴミなどを除去した後設定した当該車種の規定ガス量まで不足分を補充してくれるもので特効薬とは言えないまでも一定の効果は見込めます。

【まとめ】

冬場には暖房機能を利用してフロントガラスの曇り除去などにも使えて便利なエアコン。でも、冷やしすぎ、温めすぎは体に毒なので、適温を守って使用してください。

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